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  日々、ミカンのこと                 

nalu

手前味噌とやらを 

台所 |

miso


先週末

ましゅと母と、3世代女たちは

電車にゆられ西日暮里に

味噌作りを習いにゆきました。



いつかはね…と憧れながら

なかなか手が出せずにいました

味噌。



かつては多くの家庭でも作られていた、

作り易い調味料のひとつ

なんだそうです。



その日、

手に手にマッシャーやすりこぎを持って

ワークショップに参加したのは

老若幼男女20人くらい。

教えてくれたのは

豆料理のお店 『Beans Kitchen』

の女主さんでした。



煮た大豆を

なめらかになるまで丁寧に、

つぶす。

塩と麹に混ぜる。



工程とゆえばたったこれだけ。

あとは時間と、麹さまにお任せするのみ。

とはいえね、

なかなか手間はかかります。

この『手間』が、いいんだけど。

そしてまた皆でもって

わいわいやるのがまた

楽しかったりして。





味噌は大豆でできているとは

知っておったが、

なるほど

こんなふうにね。

とは、自分の手を使ってみて初めて

ちゃんと知ったのでした。



一生懸命作業に加わったましゅも

帰り道、

「これからは、なんでも作ろう」

と、ちょっと鼻の穴を膨らませてゆっていた。



大事に瓶につめ、

晩秋の出来上がりを待ちます。



今回使わせてもらったのは、北海道の大地で、

無農薬&無肥料で育てられたという

たくましい青大豆。



できたお味噌は、さぞやおいしかろう。





むろん、

来年もその次もずっとずっと

わたしゃ味噌を作りたいな

と、

ヤマダはおもうのであります。


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旅なのか 

家族のこと |

あんまりに唐突で、

あんまりにがっくりきてしまって

なかなか書けずにいたけれど。



クリスマスにやってきたハムスターのハムラさんが

つめたく、動かなくなりました。

ましゅ、誕生日の前日のことです。



眠る前、なんだか様子がおかしい気がして

でもまさかとおもいつつ

でも妙に胸騒ぎがして、

巣箱を手のひらで包みながら眠っていると

夜中。

ちょうど元気なハムラ氏の夢をみていた最中、

元気に巣箱から出てきて手のひらにのり、

じっとして眠りはじめた。

ちょっと安心してそのまま うとうとしていたら朝方

急に反り返り、反り返り、

大丈夫!?

と言った次の瞬間にはもう

動かなくなりました。



さっきまで、遠くで馬がはしるみたいな音で

聞こえていた心音が

耳を澄ましても聞こえなくて、

もう明らかに抜け殻の身体が

手の中にいました。

呼んでも、

叫んでも、

祈っても、

もちろん泣いたって、

戻りませんでした。



まだ温かい身体を手に包んだまま

眠り 朝が来ても、

ハムラはやっぱり死んでいました。



その日

ましゅをひざにのせ、

ゆっくりとそのことを話したとき、

ましゅは壊れたように泣きました。

声にならない声で

ハム…ハム…ハムラ…と

名を呼びながら、七転八倒しました。

びしょびしょにマスカラが流れ落ちて

泣く私のひどいカオをみて

指差して笑って、

また泣き出して…を繰り返し

ひたすら哀しそうに泣きつづけて

ハムラの身体をなでました。



この手がましゅのほうに伸びてきたのに…

とか

鼻で指の間をぐいぐい押してきたのに…

といいながら、また泣きました。



まだ天国なんか行っちゃだめだったのに。

ずっとずっと一緒にいたかったのに。

私は頷いて、

抱きしめるしかできなくて。



私は何かできたはずだと、

何が一体いけなかったのだろうと

小さな命を守りきれなかったことに、

こんなにも早々にこの世界から、

ましゅの手から

失わせてしまったことを

後悔し、悔やみ、

祈っても時間は戻らなくて

息は吹き返してくれなくて、

どんどん硬くなってゆく身体を翌日、

ローズマリーの木の下に埋めました。

花をたくさん入れて。



ましゅが

ひまわりの種を一緒に入れていたので、

夏にはひまわりが咲くかもしれません。



ましゅはあの日、

人生最大に泣いたので

その後はけろりとして

でもときどき、

くう に

「ハムラ」

と呼んでみたりして

「いつか飼いたいから、かごは捨てないでね」

と、ゆっています。



かごはもちろん捨てられるはずもなく、

同じ場所に置いたまま。

ときどき、巣箱からにょきにょき出てきて

水を飲むんじゃないかという気が

一瞬したりします。



数日は

夜、ひとりになるとしみじみ

もうハムラはいないんだとおもって、

なんでだろうと、

ハムラは私に何か言っていたんじゃないかと

ぐるぐる悔やみはじめて

本気で返ってきてほしいと、

空の高みに祈ったりする。

さっき塗ったアイクリームも

完璧に流れ落ちて、

これじゃ意味ないやないかーい とおもいつつも

どうしようもない。



そんなんでしたが、

優しい人々が優しい言葉をくだすったりして

今はだいぶ 落ち着きました。



りんごを剥いたとき、

種はもうあげられないんだ、とか

窓辺に乾かしてあるかぼちゃの種も

もう食べないんだなとおもったりだとか、

そんな小さな淋しさを噛みながら

だけど。



たかがハムスター一匹が死んで

こんなに滅入っていては母さん務まらんよと

客観的にはわかる。

わかる、と 現実 は

違うことは多い。



「ハムラー」とべそをかいていると、

「ママ、ましゅがいるよ」

と、7歳になった娘はいう。

ほんとうにそうだね、ほんとうだ。

私がしっかりしないばっかりに、

この娘はどんどん

しっかりしていってしまう。

申し訳ない。

ほんとうに。



ハムラさんがせめて今、

楽しく空をとんでいますように。

未熟な私はもっと大きく、

守るべきものを守ってあげられる

深い人間になれますように。


tabi
23:16 |  trackback: -- | comment: -- | edit

ひらひら 

未分類 |

bell


とある日曜日、

ましゅと高田馬場にゆきました。

学習院女子大学でひらかれていた

オノ・ヨーコ 展

その最終日に。






大きな鐘

『Bell of Peace 』

届けひびけと、

カランカラン鳴らす。

たとえば パレスチナの地に

たとえば イラクに

たとえば チベットに、

たとえば アフガニスタンに……。



ましゅは除夜の鐘をたたくみたいに

何度も反動をつけて

愉快そうに鳴らしている。



なんで鳴らすの??

の問いに、私なりのおもいを話す。





中庭にあるハナミズキの木枝に

願いをかいた小さな紙を結ぶ

『Wish Trees 』

椅子に腰掛けて、

ましゅが一心にかいたのは



「せかいのみんながしやわせになりますように」



しやわせ は、

しあわせ だとおもわれる。

たぶん。



むろん、

私がなにか言ったわけでもなく。

この小さなひとに、

いくつだってほかに叶えたい事柄は

あるだろうに。

けれど



すてきなことだと

かあさんはおもう。



私たちのかいた願いも加わって

青空の下、

いくつもの白い願いが

ひらひら風にゆれた。



オノ・ヨーコ

ずっとずっと気になっていながら

機会を逃して、

彼女の作品に実際ふれたのは

これが初めてのことで、

そんな私が知ったようなことは

けしてゆえないけど。



ましゅなんか連れていっても、

つまんないんじゃないの??

と皆にゆわれてここへ来たけど。



彼女の作品はいつだってシンプルで、

一方的にこちらが受身ではなく、

ひとりひとりのこころや大事なものを

のせて、感じる。

ようにおもう。

こころを震わせ、こころを動かす

目の前のひとすべてが

主体となりうる

ような。





ましゅも

たのしかったー

と、帰り道にそう言って

私の手をぎゅっと握りました。



よかったよかった。



ひらひらした無数の

想像をのせた願いが

いつか叶いますように。
23:18 |  trackback: -- | comment: -- | edit

みかんのて 

四季 |

mimoza



冬の間、

私の手はきいろくなります。

それはもう、ものすごく

きいろ。



初めて会った人にさえ、

「みかん、いっぱい食べますでしょ?」

と、ゆわれるくらいです。



確かに、友人のおうちから

送っていただいて

箱でみかんはあるし、

そりゃ食べる。



けれど。

そんなにたくさんは食べていないとおもう。

1日せいぜい1~2個。

いや、2~3個か。

食べない日だってあるのに。



なのにどうして!

とゆうくらい、

今年も手足は相変わらず、

まっきっきです。



恥ずかしいくらい。



それはさ、

黄疸とかじゃないのかい?

と心配されるくらいですけど

毎年のことだし、

夏には元にもどっているから

きっと大丈夫。



冬の風物詩みたいになってきた

わたしの

みかん色の手であります。



そうして、真冬でさむ。

とおもっていたら最近、

メジロをよく見かけるようになった。

梅も、

ミモザアカシアだって

咲きはじめている。






ゆっくりとまた

春が近づいているんですわね。



うれしい反面、

花粉症のひどいましゅ娘。

今年こそは治っていますようにと

祈りつつ、

いつ出てきやしないかと

内心ドギマギしている

今日この頃です。

23:19 |  trackback: -- | comment: -- | edit