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  日々、ミカンのこと                 

nalu

ごくちいさなきれいなとり 

音楽 |

hummingbird


cd


土曜日
むすめっこがとうとう
「ビューティフルハミングバード」
の生音うたをききました。

それはわたしとむすめっこにとって
それはそれは素晴らしい出来事である。

六本木のHAKKA KIDSおとなりの
「CafeR」でのイベントに
なかよしの編集親子氏とともに
お招き、いただいたのです。

ありがたきありがたき、こと。


絵本作家 まえをけいこ。さんの
おはなしがあの
ふわわんとして、朗らかで、ひらひらすきとおる
小池さんの声でもって音となり、
うたと
田畑さんの指つまびくやわらかなギターの音が
満ちてゆく。

空気も、色も、
みみの中も、心の中も、身体の中も、見えない部分も
ぜんぶ
おおきくてふるえるものに包まれる
ようだった。

めになみだがじゅわと溢れるひと
すいこまれるようにくぎづけのむすめ
うっとりするひと
ちいさくハミングして、ゆれる小さな、大きなからだたち。

それはそれは、
ほんとうにすばらしい

どうしてあんなにすてきなんだろう!

終演後
胸をいっぱいにして
おふたりにはなしかけ、
(とってもとっても素敵なかたたち!)
となりでむすめはかちんこちんになっていたけれど
むすめもまた、実は
心をいっぱいにしていた。

朗読された絵本の一冊
「ひゃっこちゃん」。
会場にいらしていた まえをけいこ。さんから
可愛らしいサインもしていただいて

その晩は満月
のはずの空は、雲が出て姿はみえなかったけれど
子どもたちと久しぶりに東京タワーをながめ
わらいながら
めにみえない月を見上げて

るんるんと
それはしてるんるんと
家路につきました。


感謝と、はねまわるようなスキップをこめて。

16:44 |  trackback: -- | comment: -- | edit

夏至 

未分類 |

yuyake


昨日は夏至
だったとかいうことで

夜になって母から
あんた今日はろうそくの日よ

知らせをもらって気がついた。

素直にろうそくをともして
台所のまん中で
のびたり
ちぢんだりする火を
しばらく眺めた。

すでに眠っている娘とは
夕方、
非常にきれいな夕焼けをみた。

ひさしぶりに心打たれる夕暮れっぷりで
まるで魔法
の空をみながら
この街もわるくない
と、
おもったりした。

隣で目に橙色を映し
まるですっかり
少女の
娘に見惚れたりもした。

夏至は昼間がいっとう長い。

どうりで夕飯は夕暮れのひかりだけで
食べられたわけだ。

ちなみに母は
わたしに
「あんた」とは
そういえばゆわない。
16:51 |  trackback: -- | comment: -- | edit

祝島 

映画 |

iwaisima


土曜日。
鎌仲ひとみ監督の最新作

『ミツバチの羽音と地球の回転』
を観にゆきました。

http://888earth.net/

今月のComo、「日々ぐらし」でも
書かせていただいたけれども
鎌仲さんを知ったのは
『六ヶ所村ラプソディ』
というドキュメンタリー作品だった。

彼女の作品をみていると、
内側がかきまわされる。

スクリーンに映る
目の前に立ちはだかるものへの
憤り、こみあげるやるせなさはすべて
自分自身にはねかえってくるからであり、
その明暗を分ける太い糸がいくつもいくつも自分とつながって
この瞬間も、自分の行動が問われている
と、はげしく感じる。

わたしは何をすればいいのか
以来ずっと、考えている。

さて、
祝島は山口県
瀬戸内海に浮かぶ小さな島。

その真正面に原発建設が計画されたのが27年前。
島に、国が突然ぽんと振り込んできた5億を超えるお金を
「わたしたちの代で海は売れない」
と、島のひとはすぐに全額はね返した。
建設をゆるせば
今ある多様な生物と、豊かな漁場が失われる。
そうして二度と戻らない。
島のひとはいう。
「わたしたちは海と山さえあれば、生きてゆける」


この国はあちこちで
こんなやり方をする。
アメとムチ。

ちらつかせた多額のお金を握らせ
その犠牲を飲み込ませる。

けれどもここ、祝島の人々は30年近く
一度もひるまず、壁となり続けている。

それでも、刻々と迫る危機的現状を伝え
カメラはぶんとスウェーデンへも飛ぶ。

なんと国民投票で脱原発・石油を決めて以来、
持続可能な自然エネルギーへ着々と動いている国。
「日本にもできる。なぜやらないんだ?」
スウェーデンのひとはいう。

あちこちに、ひかり
希望がある。

上映の前後、
鎌仲さんのお話も伺えた。
「反対を唱えるだけではなく
ひとりひとりが選択権を持っている
それこそが現状を、変えうる」と
朗らかに、力をこめていった。

何を受け取り、
何を感じ、
何を内側でぐるぐるとかきまわし、
何をするのか、は
ひとりひとりにゆだねられている。


多くのひとにみてほしい
つよく
そうおもいます。
16:54 |  trackback: -- | comment: -- | edit

ぐるり 

未分類 |

ajisai


紫陽花があちこちでほころんでくる。

1年は、
あっという間に過ぎ行きてぐるり
また誕生日がやってきた。

毎度名ゼリフをくれる
娘からは、

おたんじょう日おめでとう
もう32才だね
まだまだだいすきだよ

という手紙をもらった。
それから学校の図書室で借りてきた

ファーブル昆虫記

(以前わたしが読みたいね、とゆったのを憶えていてくれたらしい)
こちらはむろん、数日で学校に返す。
そして、
まどみちおさんの詩
「くまさん」
をそらで憶えかいてくれた紙。

おもしろくて、うれしかった。


誕生日その日の夕方うちに帰ると
玄関にそっと贈り物をおいておいてくれた
友人がいた。
包みをみた瞬間、
彼女だ
と、わかるひと。
ベランダで育ててくれた緑。
添えられた手紙を、何度も何度も読んだ。

大事なひとたちからいただいた
かけがえのないことばや
温かい気持ち
ひとつひとつ。

ひるひるして、
ほんとしょうもないわたしだけれども
誇れるものなんてほんと、
もっていないけど
人だけが財産である
だから生きてゆかれとる
と、
ほんとうにおもった。

ありがとう
ありがとう。

の、6月はじめ。
16:57 |  trackback: -- | comment: -- | edit

ハルカハルカ 

未分類 |

paeria


はるか遠く
走ってもおおよそゆけぬであろう国へ
友人親子が移り住むことになった。

じわりと出発も近づいてきて
あと何度こちらで会えるだろうかと
指を数えて先日また
会いにゆきました。

娘がよちよち歩きの頃に出会って以来の
大事な友人で
娘同士はもう、
会えばずっとずっと遊んでいる。

彼女のうちへゆくと
一緒に台所に立って
わたしはたいてい何かをかき混ぜたりしながら
彼女のつくる魔法のようなごはんの
ほんのひとさじを教わったりする。

その日は
引越し準備で目も回るさなかだというのに、
お昼にと丁寧にパエリアを作ってくれて
よくよく噛みしめながら
おいしいおいしいといただいた。

わたしの誕生日が近いからと
夕暮れは川岸のカフェで
芝と水遊びに興じる子どもたちの傍ら
夕日が沈み、
星がまたたき始める空の下
食事をご馳走になった。
彼女のはからいで
ハピバースデー♪の曲とともに
花火のぱちぱちするお菓子のプレートまで!

贅沢な贅沢な時間を
いただきました。

ありがとうなんて
ことばじゃいつも足りないけれど
ほんとうにありがとう。

刻々と近づく出発の日には
もう
びしょびしょに
泣いてしまうとおもう。
17:00 |  trackback: -- | comment: -- | edit

インゲン豆 

台所 |

ingen


毎春、
花屋に苗がならびはじめると
自転車をとめては
買い求める。

今年は
野菜のお師匠さん・花子ちゃんが
おすすめしていた
つるなしいんげん
を、植えてみた。

すぐに小さな白花を咲かせて
気づいたら
青々と立派ないんげん豆がぶらさがっている。

やあやあ、あなたはすごいねえ
といって
味噌汁、サラダ、野菜カレーにと
とれたてをちょびちょび入れて食べている。

となりには
ミニトマト、胡瓜
そして
へちまが芽を出し始めて、
娘はトマトが色づくのを
まだかまだかと待ち構えている。

大波小波
いろいろあっても
植物と一緒の日々は、愉しい。
17:03 |  trackback: -- | comment: -- | edit