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  日々、ミカンのこと                 

nalu

ひ ら 

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待ち望んでいたことが在る

ひ ら

かのじょの創る衣
そのせかいがかたちとなって
お披露目される、ときと場

わたしがふたりめの子をうみなすとき
お護りしてくれた、もうひとつのものがある
そのお守りは
おなかのおおきなわたしとかのじょが
散歩の終いに浜辺で拾ったちいさなふたつの石をくるみ
おさめられた
小さな巾着袋で
刺繍模様
ももいろとしろの糸で編まれた紐でむすばれている

この御守をいただいたとき
うつくしくてなみだがでた
いとおしく
こうごうしくて
やはらかくて
これを
神棚のまんなかにおいた

わたしがむすこが
いきるとしぬのあいだをくぐりぬけるようにして
このちにいきることとなったとき
ああこれが
わたしたちをまもってくれたのだと
おもった

すべてをおえたとき
かみだなからこれをてのひらにとって
ないた

いまもこれは
あたらしい暮らしのあたらしくしつらえたかみだなにあたるところの
まんなかに居る
居てくれる

かのじょとはまだかそけきむすこをおんぶして
ともに山に入って
二年前の春、筍を採って食べた

うまれたばかりのままの
うつくしいところをそのままもって
めをうるませ
このせかいにいきるかのじょはそののち
故郷へ居を移し
ちくちく
布に糸を
ここにいきる
ゆうき
すなおさを
たしかさを
すばらしさを
やはらかに
いのちのふるえ
ひらく


さて
その
かのじょの仕立てるころも
ひ ら
初となる展示会がひらかれる

はじまりの日
その貴重な場に、
唄う機会をいただいた。

うれしくて
うれしくて
さけんでしまう
ありがたくて
ありがたくて
そらをみる

大好きな六月に
彼女の故郷
うつくしいかのじょのひととなりをつくったとちつちやまだいち
福井にて
はじめまして
そして
久方ぶりにこえのわをひらきます。

ひらひら
やはらかく
ゆるぎなく
たゆたうころものせかいにひびく
おとのなみ

ご一緒できますれば
とてもとても
さいわいです


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「ものかたりと小さな唄の環」
 
こえ、新月、和雨、ひら、のばひらきに於いてなるもの

日時/ 2021. 6. 10 (木) 10:00〜11:30ころ
料金/ 2500円
定員/ 25名

場所/ だいこん舎 洗心亭
福井県丹生郡越前町小曽原 120−3−20

ご予約・お問い合わせ/ hn.hin1029@gmail.com

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ひ ら  衣展

2021.6.新月10(木)〜満月25(金)
休/ 6.14(月)、18(金)、21(月)

12:00〜15:00/ ご予約なしでご覧いただけます
10:00〜12:00、15:00〜17:00/ ご予約の方のみ

静かな空間で、ゆったりと衣に触れたい方はご予約をおすすめします
(一時間ごとにご予約を承ります)

香りを愉しむ空間を設けております。香水等ご配慮頂けますと有難いです

場所/ だいこん舎 洗心亭
福井県丹生郡越前町小曽原 120−3−20

ご予約・お問い合わせ/ hn.hin1029@gmail.com
instagram / hira_nui


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ここには
いきる
わたしたちがいる
ここには
ひかる
いまがある

そこは
まるで
まほうのように
なにもかも
すべてが
ふるえ
ふるえあう
やはらかな層がある

ひらり

こころより
お待ちしております




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くらすことの本 Ⅱ 

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お知らせがずいぶんと、
遅くなってしまいました。

「くらすことの本」
2冊めが発売されて、
そのなかの

ありのままのわたしを生きる

の頁にて、取材いただきました。
まだ葉山に暮らす
さいごの日々
慣れ親しんだ海のさま
あの、いとおしい家
いとおしいこどもたち
、、、
それはうつくしい写真とともに
丁寧に言葉を紡ぎ、
掲載していただいております。

感謝やみません。

また
この一冊の
なによりうつくしいこと
いとおしいこと
やはらかいこと
つよいこと

はじめからおわりまで
どこもかしこも
あまさずよんでほしい

そこには
わたしをはじめ
おそらく
数多くのおんなたちの
いま
このほし、せかいにくらす
ゆれながらもまっすぐに生き、わらい、ふるえ
よりよいものへとなろうとするわたしたちの
生きてゆく
指針となるような、
おおらかでのびやか
そして
ひかる教科書のような本

だと
わたしはおもいます。

読みながら
なんど
ふるえ
泣いたかしれません

わすれぬよう
ふと
おもいだしては
繰り返し
頁をひらく

まだご覧になっていない方
おられましたら
うつくしい表紙を手にとって
お読みになって下さい。

この本に携わる
すべての方々にも心より感謝をこめて



いまはもう
はや
つゆのなかです

濡れそぼつ
道 紫陽花の
ひかるかな

15:31 |  trackback: -- | comment: -- | edit

山の神 

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今朝は
山の神さんのお祭り
そのご神事があった。

雨があんまり強いので
迷った挙句
むすこは保育園に送り届けてから
ひとり
傘をさしてゆく

あるきながら
雨にけぶるそこいらの景色
雨水をはねかえす田
ゆれる木々、葉、竹
線路
そのむこうの海の気配

いつもはむすこと歩いているため
こんな気持ちになったことはなかったが
傘をうつ雨にかこまれて
ああ
わたしはこんなところへきて
ここで生きているんだ

なんだかすこし遠くから眺めるようにおもった

以前暮らした町よりはるか遠く
飛行機も
そこから電車も車も延々乗って
やってくるような
この土地に
むすことくらしている

すっぽりと
ここだけで完結するような
次元のことなるこのせかいを
わたしはえらび
ここにいる

そのおかしみ
そのふしぎ
そのありがたさ
そのせつなさ
この
かなしみとこうふく
よくわからないものにつつまれて

ご神事をおえたかえりみち

空から降り注ぐ
雨の白い線
そのゆたかな音のなかで
泣くに任せて泣く

それは
40を過ぎていても
子のいる母であっても
暮らしがあっても
そんなこととはまったく別の
ただ生まれてきた
いっぴきの、いきもの
としての涙

こどものころと
なにもかわらない

理由をかんたんに広げて紐解くことの叶わぬ
はるか奥底から
みゃくみゃくつづくような
そこがふるえるような
ひとときを
泣いて立つ

川上から流れ来る
濁流のあげる飛沫を
その躍動を
しばしみて
家をめざしてかえる

痛む足をひきずるひと
夫を亡くしたひと
それぞれを
まろく包みながら山の神は居り、
傘をさし
しばしこのときを過ごすひとびと
やはらかく
それぞれにみな
すこしずつ年をとり
名で呼び合い
かぞくのように
暮らす

まもなくもうひとつきで
ここへきて
まるいちねんとなる




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