木にはまあ、いろんなチカラがある。
木の下は、ただの日陰より涼しい。
木の傍は、 いいにおいがする。
木が揺れるのをみると、
こころのざわざわが ほんの少し、しずまる。
わたしはこころが疲れると、
それから目や、カラダや精神や
とにかくいろんなところが疲れたときは
木をみることにしている。
葉をつけた枝が風にゆれて
生き物のように 動く。
ときに狂いそうなこころのざわめきも、
一瞬で
しずかになる。
「人間になりたがっている木があったら、
交換して木になりたいなー」
と、いったら
母に大笑いされた。
「あんたがなれるわけないでしょう!
ちっともじっとしてられないのに」
だって。
だからこそなのに…とおもいつつ、
母があんまり爆笑するので
わたしもおかしくなって笑った。
ちなみに娘は 生まれ変わったら、
白鳥になりたいのだって。
「しろくてきれいで、お空をとべるから」
という。
確かにわたしも空はとびたい。
それに、生まれ変ってもあなたの隣にいたいから
ママも白鳥にする。
というと、
うれしそうに「いいよ」 といった。
おぬし、うれしそうな顔をしたな
と、うれしくなる。
よかった
生まれ変っても一緒にいて いいんだ。
先日『防虫にどうぞ』と、こんなものをみつけたので
買い求めた。

楠木でできた天然防虫材である。
むろん、木の香りがする。
ふたり「いいにおーい!」と騒ぎながら
箪笥の中に1つずつ納めた。
いつか香りが薄くなったら、
紙やすりで削ると 復活するのだって。
すてき!
虫のよりつかない 木の匂い
という先人の知恵。
むし、というとわたしは
娘の前ではなるたけどんな虫にも
ビビらないことにしている。
もともと、
虫にワーキャーいう かわいこちゃんでもなかったけれど。
しかしなんだゴキさんにはさすがに、
内心ぎょっとするけれど
それでも
ましゅの前では平気なふうを装って
いなくなるのを待つ。
まつまつ。
かつては、スプレー型の殺虫剤でやっつけていたこともあったけれど
いつのときもどうも、その死骸を片付けるのが
ほんとうに嫌だった。
勝手なこっちの事情をいわせてもらうと、
薬を部屋にまき散らかすのも嫌だった。
そこであるときから、
殺そうとするのをやめた。
話しかけることにしている。
トイレにいる、とわかって数日は
「ゴキさんこれからトイレはいりますよー
いるなら隠れて下さいよー」
と 大声で言ってからはいる。
するとまあ、見えない。
見えなきゃいいんだ。
きっと逃げてくれてるんだな、
アタマのおかしな人間の声を聞いて。
そんなふうにして、暮らしているけれど
別に我が家はゴキだらけじゃないから、
ご心配せんでいただきたい。
とにかくまあ、
わたしがこわがるせいで、
その虫をこわい、害だ、なんて
おもうのは嫌だ。
そんなふうにおもうから かもしれない。
よくみてみると、
毛虫のモコモコや毛の色なんて
ものすごく綺麗だし、
クモの巣だって、クモだって…
と
小さい頃 沢山の虫を殺めた
この手の持ち主は今、
そうおもう。
娘にも、やおらキャーキャーいう女の子ではなく
男前でいてもらいたい。
そう、かあさんは願うのである。
男の子にはモテないかもしれないけどさ。
木の下は、ただの日陰より涼しい。
木の傍は、 いいにおいがする。
木が揺れるのをみると、
こころのざわざわが ほんの少し、しずまる。
わたしはこころが疲れると、
それから目や、カラダや精神や
とにかくいろんなところが疲れたときは
木をみることにしている。
葉をつけた枝が風にゆれて
生き物のように 動く。
ときに狂いそうなこころのざわめきも、
一瞬で
しずかになる。
「人間になりたがっている木があったら、
交換して木になりたいなー」
と、いったら
母に大笑いされた。
「あんたがなれるわけないでしょう!
ちっともじっとしてられないのに」
だって。
だからこそなのに…とおもいつつ、
母があんまり爆笑するので
わたしもおかしくなって笑った。
ちなみに娘は 生まれ変わったら、
白鳥になりたいのだって。
「しろくてきれいで、お空をとべるから」
という。
確かにわたしも空はとびたい。
それに、生まれ変ってもあなたの隣にいたいから
ママも白鳥にする。
というと、
うれしそうに「いいよ」 といった。
おぬし、うれしそうな顔をしたな
と、うれしくなる。
よかった
生まれ変っても一緒にいて いいんだ。
先日『防虫にどうぞ』と、こんなものをみつけたので
買い求めた。

楠木でできた天然防虫材である。
むろん、木の香りがする。
ふたり「いいにおーい!」と騒ぎながら
箪笥の中に1つずつ納めた。
いつか香りが薄くなったら、
紙やすりで削ると 復活するのだって。
すてき!
虫のよりつかない 木の匂い
という先人の知恵。
むし、というとわたしは
娘の前ではなるたけどんな虫にも
ビビらないことにしている。
もともと、
虫にワーキャーいう かわいこちゃんでもなかったけれど。
しかしなんだゴキさんにはさすがに、
内心ぎょっとするけれど
それでも
ましゅの前では平気なふうを装って
いなくなるのを待つ。
まつまつ。
かつては、スプレー型の殺虫剤でやっつけていたこともあったけれど
いつのときもどうも、その死骸を片付けるのが
ほんとうに嫌だった。
勝手なこっちの事情をいわせてもらうと、
薬を部屋にまき散らかすのも嫌だった。
そこであるときから、
殺そうとするのをやめた。
話しかけることにしている。
トイレにいる、とわかって数日は
「ゴキさんこれからトイレはいりますよー
いるなら隠れて下さいよー」
と 大声で言ってからはいる。
するとまあ、見えない。
見えなきゃいいんだ。
きっと逃げてくれてるんだな、
アタマのおかしな人間の声を聞いて。
そんなふうにして、暮らしているけれど
別に我が家はゴキだらけじゃないから、
ご心配せんでいただきたい。
とにかくまあ、
わたしがこわがるせいで、
その虫をこわい、害だ、なんて
おもうのは嫌だ。
そんなふうにおもうから かもしれない。
よくみてみると、
毛虫のモコモコや毛の色なんて
ものすごく綺麗だし、
クモの巣だって、クモだって…
と
小さい頃 沢山の虫を殺めた
この手の持ち主は今、
そうおもう。
娘にも、やおらキャーキャーいう女の子ではなく
男前でいてもらいたい。
そう、かあさんは願うのである。
男の子にはモテないかもしれないけどさ。
| h o m e |