
むすめに
母の編んでくれた、てぶくろ。
昨年のクリスマス前から
なんどもかたちになっては、
孫の手にはめてみて
ここをこうしようとか
ここはちょっと短かっただとかいって
なんどもなんどもほどいては、
編み直していた。
わたしからしたら
指は5本ちゃんとあるんだし
もう充分そのままでいいがな、
とおもうけれども
母はむかしっから妥協というものを知らぬところがあります。
わたしはちいとも似ていない。
だいたい、わたしは手袋なんて編めないし
せいぜい、マフラーや帽子がいいところ。
それだって、自慢じゃないけど自信は相当にない。
新鮮な鯵をいただけば
母は
しゃっしゃと
干物をつくるし、
酢〆にするし、
それらはえらくおいしい。
なんて、見上げてばかりいないで
わたしもその技を見習いましょう
と、おもう。
いい加減な性格ばかりはたぶん
変わりそうにもないけれど。
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