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  日々、ミカンのこと                 

nalu

海と 

おきなわ |

2014,10 satomi 002

10月、ふたたび沖縄にいってきました。

辺野古の「今」を痛いほど伝える
ドキュメンタリー映画 「圧殺の海」
桜坂劇場での初日二日間は、
監督の舞台挨拶もあって、両日満員御礼。
ゲート前でのいつもの顔や、カヌー隊の面々も駆けつけて
賑やかに、盛り上がりながらも
映像に息をのみ、
涙をながし、
またつよく決心をする。

わたしたちは、負けないしあきらめない。
屈しないんだ、と。

私も the yetis の相方・田川薫とともに
上映後、「丘」を唄わせていただきました。

映画の最後に、この曲が流れてきたとき
鳥肌がたち、信じられないような不思議な気持ちがした。

わたしは、4年前に数度、辺野古を訪れて
そのとき、
この海を、そこを見渡せる丘の上から、ボートの上から、
そして水中眼鏡をつけて、海のなかを、
みた。
みせてもらった。

そのときの感激は、言葉にはできず、
あまりにそれは美しくて、
それはあまりに生きていて、
水中眼鏡の中が涙でぐしゃぐしゃになった。
そうして
ただただ、
ここを埋めるなんてことを、
わたしは絶対に認めない、とつよくおもった。
そうはさせない、
どうしても、そうさせないんだ、と
歯を食いしばって、おもった。
だってそれはあまりにも、愚かなことだもの。

きっと、この海をちゃんとみたひとは
誰しもが、そう、おもうのじゃないかとおもう。

私たち人間は、これまでにも
沢山の海を埋めてきたし、山を削り、川を汚し、
空を大地を生き物たちを、穢してきた。
まるで勝手放題に、まるでこのほしが、人間だけのものみたいに。
その数は限りない。
それを想えば、人間であることが申し訳なくて、恥ずかしくて、かなしくて、たまらない。
だけれど、
だからこそ。

これ以上は、なしなのだ。
この海が「今」ある以上、これを壊させることはできない。
それも、戦争という、ばかげたことのためになんか。
ひとをころしちゃいけない、
ひとのものをとっちゃいけない、
ひとをきづつけ、かなしませちゃいけない、
みんなのものを、よごしちゃいけない、こわしちゃいけない
と、
おとなは子どもたちにそう、教えるのじゃなかったか。

そう、悶々とおもいながら日々を暮らしていてふと、
「丘」 という唄をつくった。
これは、辺野古のことをうたっている。

わたしは、個人として、この唄をつくり、
それをおそるおそる人前で唄って、
いつしか the yetis でも唄うようになり、
ライブをする先々で、この唄とともに辺野古のことを話題にしたりした。
細々と、わたしなりに、できることを模索、していたのだとおもう。
それが8月、単身で訪れた辺野古のゲート前で、
背中を押されてこの唄を、また、おそるおそる唄った。
(私はいつでも自信がないのである)
すると、敬愛する沖縄の人たちはそれを温かく聴いてくれ
また、それをたまたま藤本監督が聴いて下さっていたようで
現在制作中の辺野古のドキュメンタリー映画の中で、
この唄を使いたい、と声をかけてくださった。

この作品は、
藤本・影山監督と栗山カメラマンの3人が
辺野古埋め立ての風向きがふたたび急に動き出したこの7月より
連日ゲート前と海上にはりついてカメラを回し続け、
必死で記録し、作られた映画である。
それはもう採算度外視で、それを動かしているのはもはや
想いや、心、魂でしかない。
そんな大切な、力強い作品の中に「丘」をくわえていただけたこと
そして、
辺野古で、ゲート前に立ってこれを唄えることは、
これ以上ないほどに、ありがたく、本望なことです。


「標的の村」の三上智恵監督が、
マガジン9 の連載ブログの中で
10月に行った私たちのこと、
そして「圧殺の海」のことを紹介してくださいました。
       ↓
http://www.magazine9.jp/article/mikami/15574/

三上さんの文章は、眼は、心にまっすぐに届いて
強く揺すぶられる。
それは三上さんご自身が、本気で、今を、生きていらっしゃるからだとおもう。
それも私利私欲のためでなく、もっと大きなもののために、本気で。
めをそらさず、逃げずにまっすぐ、向き合っている。
そんな姿は美しく、潔く、心底格好がいい。
辺野古へゆくと、そういう人ばかりに会うので
わたしも、しっかり生きよう、と、毎度力をいただく。
そして「人間」という存在に、希望と、ひかりをみる。

さて、「圧殺の海」が横浜でも上映されます。

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「圧殺の海 ~沖縄・辺野古」 特別上映
 藤本幸久・影山あさ子 監督 

11月24日(月・祝) 25日(火) 30日(日)

各日3回上映(90分) : 13:00~ / 15:30~ / 18:00~

*各回上映後、監督のトーク・解説・質疑あり
 
場所:スペース・オルタ (新横浜)
当日券 1,200円 /  前売り 1,000円

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30日(日)、私も上映後にミニライブをさせていただく予定です。
是非ご覧になっていただけますように。

そうして、
怒りや、憤りを越えたところの祈りや、純粋な願いが
現状を、くるりとひっくりかえしますように。

そう、あれると、私は信じます。


今週末の日曜日は、
沖縄県知事選挙。
天の高みに祈るように、毎日を過ごしている。





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