
あの日から
まる四年を迎えた三月十一日
朝から浜へでて
海を目の前にして
お祈りをし
祝詞をあげ
唄をうたった。
お茶をのみ
持参したすこしのお菓子をたべ
それからしばらく
海をながめた。
ときおり、
光がさして
あたり全体と波のなかを
あかるく包む。
寄せては、
かえして
とおくとおくがひかる。
風がふく
波のおとがする。
鳥がとび、旋回して
砂浜がぬれる。
うごくうごく
すべてはつねに動き
つづけている。
この星がまわり
つづけているように。
あかるいなか
ふと、
海の声が聞こえたようにおもう。
海はいう
これからも ともに
「これからも、ともに」
そのことばを、
胸に身体に大切にうけて涙ぐみ、
大きくうなずいて
かえる
お辞儀をして
今日の日にかえる。
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