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  日々、ミカンのこと                 

satomi yamada

 

四季 |

hotaru


ホタルを
みにゆきました。

ホタルの姿は写真に収めなかったので
ホタルブクロ
という名の花でひとつ。

娘は
「ホタルをみたことがない」
と、ご本人はいう。
むかし、ホタル祭りだといって出かけた先で
蒸し暑い、大きなまっ黒い箱みたいなところに
ぞろぞろ順繰りに列をなして入り
放たれたホタルをみたことがあった。

えいよとベビーカーからかついで
抱っこしてはいるくらい
娘が小さかった頃のはなし。

確かにあれではなんである。
娘の記憶から消えていたのも
当然のような気もする。


振り返れば人生のあちこちで
ホタルというものをぽつぽつみたけれど、
どの景色も
うそのようで、ほんとのようで
あいまいで不可思議な色具合をして身体のなかにある。
ホタルのひかりが生む特有の空気がなす業
なのやも、しれません。

わたしは田舎育ちだけれど
はっきりゆって今年ほどたくさんのホタルを
いっぺんにみたことがない。

すこしばかり電車にゆられて
家からそう遠くない場所にある森森とした公園に
日が落ちると、
ぽつりぽつり
ホタルがとんだ。
ふとすれば
ゆらゆらとあっちにも、こっちにも。


あのおしりはどういったわけであんなにひかるんだろう。


とかくそれはまあ見事で
娘は
「おほしがとんでいるみたいね」
と、いった。


日没から数時間で
ひかるおしりは次々と消えていって、
いくら待っても真っ暗闇にはなりきらない
都会の薄闇だけがのこった。

まるで魔法のような記憶を
ひとつ、ひとつ、大事にしまう。


いやしかし
こんな都会にも
驚くほどたくさんのホタルが生息しているのである。
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