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  日々、ミカンのこと                 

satomi yamada

八月 

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足のうらに
突き刺さった雲丹の棘が
10日かかって
ようやく抜けた

右の足に三本
あまりにしっかり突き刺さっているので
毛抜きでつついても
梅干しを貼っても
むしろ中に埋もれて身体はこれを受容しようとしてみせるので
これはもう
このまま抜けないのかともおもわれた

この話をみなにしたら
わたしも
わたしもと
腕や指にかつて刺さってまま抜けなくなった
鉛筆の芯を
見せ合いっこしたりした

わたしにもシャーペンの芯が一本
指につきささって
黒いままだ

いやいや
でもでも
これはこれは
痛いんだ

足を地面につけるたびに
ずきんずきんと痛むし
足をひきずって歩くような日もあったのだ
どうにもこうにも
そんなとき

ふと相談したおんなのひとが
レメディをくださった
これを飲んでいたら自然にぬけてくるよ、と
それから化膿したときのものも
小さい袋にいれて、くれた。

それから、
どれどれと見てくれた足のうら
刺さったところは
これ、たぶん里美ちゃんに必要で刺さってるね
という。

訊けば
とても思い当たる場所ふたつで
そうか、今のわたしはここに
刺激なり、なにかを必要としてここに
こうして雲丹の棘がささったのかと
なんだか
深く、納得してしまった。

そうおもえば、ただただ迷惑で憎いだけの棘でもない
もうすこし見守ってみようとおもう
でも痛いからできれば
出てきてほしい
そうおもって
それから数日を過ごした。

レメディを希釈した水をちびちびのみながら
こえかけながら
棘に、自分に、自分のなかに。

おもしろいくらい
なにもかもが
つながってるんだよーと
そのひとはいう
必要でないことなんて
関係のないことなんて
なんにもないの
それはそれは見事で、それに
気がつくと
おっもしろいよーー
って
いう

わたしも
もっと
なにもかもを
いたいことも
つらいことも
かなしいことも
ちょっとまって、ひどいじゃんておもうことも
なにもかもを
ああこれはひつようでありがてえことなんだと
すっと
おもえたらいい

仏とか
観音さまみたいによ

だいじょうぶと
だいじょうぶでないが
こうごに
くりかえし
やってくるんだよ

その波を
きもちよく
のりこなせたらいい
いいんだよな

とにかく
棘はさきほど
三つめがぬけた
これは一番太くて、一番がんこで、一番痛かったやつで
ここ数日
調子よく一日一本抜けてきたほかの二本に遅れて
三日もねばっていた
子だ

ひとつめは毛抜きですぽっと
音がするくらいにきもちよく
ふたつめは
指で下から押してたら
嘘みたいにぴょんと
飛び出してきてどこかへきえた
(二度と踏みたくない)
みっつめは
もう、ちょっと強引だけど
ハサミでわずかに切り込みをいれて
押したら
にょきにょきでてきた

これで晴れて
すべての棘がぬけた
こんなにすっきりなことはない
ってくらいに
清々しい足のうらである

どうもありがとう
どうもありがとう







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