
昨日は夏至
だったとかいうことで
夜になって母から
あんた今日はろうそくの日よ
と
知らせをもらって気がついた。
素直にろうそくをともして
台所のまん中で
のびたり
ちぢんだりする火を
しばらく眺めた。
すでに眠っている娘とは
夕方、
非常にきれいな夕焼けをみた。
ひさしぶりに心打たれる夕暮れっぷりで
まるで魔法
の空をみながら
この街もわるくない
と、
おもったりした。
隣で目に橙色を映し
まるですっかり
少女の
娘に見惚れたりもした。
夏至は昼間がいっとう長い。
どうりで夕飯は夕暮れのひかりだけで
食べられたわけだ。
ちなみに母は
わたしに
「あんた」とは
そういえばゆわない。
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