
紫陽花があちこちでほころんでくる。
1年は、
あっという間に過ぎ行きてぐるり
また誕生日がやってきた。
毎度名ゼリフをくれる
娘からは、
おたんじょう日おめでとう
もう32才だね
まだまだだいすきだよ
という手紙をもらった。
それから学校の図書室で借りてきた
ファーブル昆虫記
(以前わたしが読みたいね、とゆったのを憶えていてくれたらしい)
こちらはむろん、数日で学校に返す。
そして、
まどみちおさんの詩
「くまさん」
をそらで憶えかいてくれた紙。
おもしろくて、うれしかった。
誕生日その日の夕方うちに帰ると
玄関にそっと贈り物をおいておいてくれた
友人がいた。
包みをみた瞬間、
彼女だ
と、わかるひと。
ベランダで育ててくれた緑。
添えられた手紙を、何度も何度も読んだ。
大事なひとたちからいただいた
かけがえのないことばや
温かい気持ち
ひとつひとつ。
ひるひるして、
ほんとしょうもないわたしだけれども
誇れるものなんてほんと、
もっていないけど
人だけが財産である
だから生きてゆかれとる
と、
ほんとうにおもった。
ありがとう
ありがとう。
の、6月はじめ。
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