三週間ぶりに家へかえった
ああ わが家だ
かえってきたんだとおもった
ほっとした。
かえって早速
わらわらとご近所さんたちがやってきて
まいにちまいにち、
まだかまだかと
窓をあけては待っとったよと
むすこの頬にすりすりしながら
よろんでくれた。
むすこもじつに
うれしそうであった。
わたしも心底
安堵した。
ここで生きること
ここに居ること
それをえらんだこと
葉山、東京での唄の環へ
来て下すった方々
来たいとおもってくだすった方々
ほんとうにありがとうございました。
また
滞在中にお会いできた方々
お世話になった方々へ
こころより御礼もうしあげます。
幸福な
素晴らしいひとときでした。
本来、家に留まり
じいっとしているはずの土用の間に
何故
わたしが長い旅をすることになったのか
なんだかすべてを終えて
わかったような気がしている
我が住み暮らした
いとおしい家はまっさらの更地になり
大家さんはそこへ
檸檬と蜜柑の木を植えようかなと云った
最期にその土の上に立ち
りょうてひろげ
ああほんとうにゼロになったんだ
と、おもった
零になったんだ
共にこちらへ来て、
十日ばかり滞在していた母も帰って
立ち寄った浜辺で朝日を見
朝日を浴びて
なんだか
あたらしく
うまれたようなきがした
わたしが
うまれたようなきがした
はろー
あたらしい
わたし
はろー
なつかしい
わたしよ
ともにまいろう
この
おかしくもいとおしい
わがみちを
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