
十月、葉山
新月
トンボ返りしてから
満月
までの来客続きからひと息
遅れ
遅ればせながらようやく
記憶ふりかえり
記録する
/
十月十四日
Gallery Kasper
久方ぶりの葉山
懐かしいバス停を下りて向かう
何度も歩いた道であるのに
あれこれ忘れており新鮮
己の記憶喪失ぶりにおどろく
重たい扉をひらくと
懐かしき Kasper 主 青木氏 (まおちん)の顔
初めまして 彫刻家 土屋氏の姿
Yusuke Tsuciya solo Exhibition
`Two`
素晴らしい展覧会だった
頭ではわかっているつもりでいるが
生身の身体が作品と向かい合う
というのは
写真や情報をみるのとは
まったく
異なる
見る をこえた
対話 がある
ひとつ、ひとつ
作品を拝見、向かい合うに
ことばではない領域
ふるえ、うごき、ふれられ
しずかに涙する
やはらかな境界をとかして
交錯する
記憶、感覚、わたし
たいせつに護られた
聖域 との対話
その
心地よさにたゆたいながら
「彫刻」 というものを透して土屋氏の
なされることと
「こえ」というものを透してわたしの
なすこと
どこかやはらかく重なるものを
感じたりする
ここへ結んでくだすった
青木氏に、あらためて深く感謝
そして
あの場へお集まりくだすった方々
心より感謝申し上げます
懐かしい、葉山での日々
その深い根が、ゆたかでやさしいものであったこと
すべての出来事が栄養となり
いま の わたし
を育んでいること
その縁と感謝の深さに
くるまれるような
すいこむような
トキと場、
愛おしい顔との再会、初めましてのご縁
でありました
謝謝
最前列で聴いてくれていた
むすこと同じ歳
誕生日も一日違いの少女
ハンナ
場がむすばれ、ふと目をあけると
母の膝枕にすうすう眠っていたのが
うれしかった
そのあと随分長いこと
深く眠っておりました
こういうのって
ご褒美

とにも
ありがとう
ありがとう
が
いっぱいの
一日
その間
むすこを
はらぺこあおむし展に連れて行ってくれていた
むすめ
友人の青ちゃん
まことにありがとう
〇
帰りの飛行機から
みた
富士山が
これまでみたなかで
いちばん
うつくしかった

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